てのひらの言の葉

文月の下に生まれた、わたしの詩(うた)ブログです。

いろいろのいろ

色とりどりの

 

わたしのいろ

 

今日はどのいろ

 

あなたのいろ

 

わたしのいろと

 

あなたのいろ

 

足しても引いても

 

知らないいろ

 

見つけてみてよ

 

わたしだけのいろ

 

それは

 

ブルーっぽい赤

 

イエローまじりのピンク

 

漆黒ブラックのようなミント色

 

なんてへんてこなんだって

 

なんてへんてこなんだろうか

 

知らないわたしの

 

知らないいろになる

 

すべてが溶け合って

 

ただのあなたになる

 

風になる

ここにわたしの身ひとつ

 

このからだ

 

感じる鼓動と

 

静かな呼吸

 

ただそれだけでよかった

 

何も知らない

 

何も触れない

 

何も感じない

 

そこにあるだけで

 

それが全てなのに

 

分かりもしない幻想を

 

必死に追いかけて

 

追いかけて

 

落ちていることすら気付かず

 

ここまできた

 

ただ

 

心地よい風になるだけで

 

それでよかったのに

 

 

嘆く楽しみ

この世は知らないことばかり

 

いつか誰かの合図を待って

 

いつかの何かのサインを求めて

 

今日まで自分ひとりで生きてきたように

 

そんな風に見せかけてきた

 

ほんとは知っている私たちしかいないこと

 

鳥は今日も高く舞い上がり

 

私たちは飛べないと嘆いてばかり

 

嘆く楽しみを噛み締めて

 

地べたに這いつくばる私たちを

 

あなたはどう思ってる?

 

あなたは、

 

今日も、そこにいるのね。

合意

すべての始まりから終わりまで

私たちは ずっと 見つめている

 

風に吹かれて一枚ずつめくられていく

ノートのページみたいに

 

その流れは

軽やかだったり 重くなったり

緩急は不規則で

 

何かのリズムによって

つながり 重なり 続いていく

 

何かが壊れる

それは 美しいこと

自然なこと

 

不安になる必要はどこにもない

今日を壊し 今日を創っていく

 

私たちは もうどこへも行けない

それは 逆に どこへでも行けるということ

 

距離は意味をなさない

どこにいても 私たちは 在る

 

それは変わらないということ

すべては 変化し 終わりに向かう

 

そのストーリーは 私たちの合意

 

見えるか見えないか 

かすかな道筋を

私たちはずっと探している

 

不安という刺激を

楽しみながら

見ないふりをしてきたんだ

 

 

 

 

通過

キミのみらいのすきまから

今日を覗いてみる

 

ボクはぽつねんと佇んでいて

空を見上げていた

 

いつか見た景色を

今日も追いかけている

 

砂漠の中のオアシスが

見えてはかすみ

砂嵐のように

画面がブラックアウトする

 

何の日の誰だかも分からないまま

 

知らない人の出来事みたいに

当たり前をくり返す

 

それさえ愛おしいのだ

 

ボクらはいつも帰っていく

あの日の景色の中に

 

そのための今を

ずっと探しているのさ

 

小鳥が鳴き

何か思い出したように空を見て

忘れていた何かを思い出す

そんな時を待っているんだ

 

 

 

 

間違い

何かが違ってた

こんなことは よくある

 

最後までやってみて気づいてる

やっぱり 違ってたのかと

 

でもそれさえ必要だったのか

何となく分かっているのさ

 

その寄り道も すべてはひとつの道

キミには見えていたのかい?

これが一本道だって

 

砂漠の中で

さっきまであった足跡は

風で消え去り

 

ボクひとり

道が見えない

逆に すべてが道に見えてくる

 

こんな中に

ボクをおいて

楽しいのかい キミは

 

まっすぐ歩け

まっすぐこのまま

前進のみ

 

少し休んでもいい?少しだけ

今と今が交わるように

 

何かをくっつけて

何かを離してゆく

 

そうして進んでゆく

 

 

 

 

 

嵐のダンス

嵐のよるに ボクひとり

でも キミとふたり

 

ボクの向かいに座っているキミは誰

このちいさな空間にキミとふたり

 

こんな近くにいるのに遠い

 

外は風がびゅーびゅー吹いて

木々はおどっているよ

 

バケツは飛んでっちゃうし

何かが剥がれそうな音がする

 

外が静かになるとキミは現れる

キミという存在が そこにいるね

 

地球の言語でしゃべってよ

それか テレパシーを送ってみて

 

ここにあるカーテンをゆらしてみて

ボクに分かるように合図を頂戴

 

キミの力がボクのそでをひっぱる

なに 何だって

 

空の上で 今から おどるんだそうだ