てのひらの言の葉

文月の下に生まれた、わたしの詩(うた)ブログです。

入り口

ボクたちはいつだってふるえている

 

ひとりぼっちの世界の中

誰もボクには気づかない

ボクの声も皆知らない

 

ただまっすぐに歩くのが怖いんだ

そこには何もないから

最初から何もなかった

そう 何もなかったんだ

 

土にふれる足の親指

その感覚をボクは思い出している

 

一つ一つ記憶を重ねていく

でも 見えることはない

 

ボクのひとつがキミになって

キミのひとつがボクになる

 

繰り返していく 光の渦

見えなくなる遠い記憶

 

もう少し 近くへ来て 

雨の中 立っていて

ボクを まどわせて

光の世界へ 連れていって